キングオブタイムの導入支援に携わっていると、打刻や集計は便利そうなものの、設定や管理が難しくないかという相談を受けることがあります。公開されている口コミでも、打刻のしやすさや集計効率を評価する声がある一方、初期設定や管理画面への戸惑いが見受けられます。
この記事では、公開されている口コミと実際の導入・設定支援で見てきたケースをもとに評判の背景を整理し、設定や運用で改善できるケースと、他製品も含めて検討した方がよいケースを分けて解説します。
フォスターリンク株式会社|勤怠管理・導入支援コンサルタント
KING OF TIMEをはじめとする勤怠管理システムの導入・設定・運用支援を担当。実際の支援現場で見てきた設定・運用上の課題をもとに、本記事を執筆しています。
キングオブタイムの評判・口コミから分かる結論
キングオブタイムは、複数の勤務制度や拠点を一つのシステムで管理したい企業ほど、メリットを感じやすい勤怠管理システムです。
PC、スマートフォン、ICカードなど打刻方法の選択肢が多く、打刻から申請、勤怠集計、給与連携までをまとめて管理できます。フレックスや変形労働、シフト勤務など、企業ごとに異なる勤務ルールへ対応しやすい点も特徴です。
一方、口コミでは、従業員が日常的に使う打刻機能に比べ、管理者が扱う初期設定や管理画面で評価が分かれる傾向があります。機能不足というより、設定できる範囲が広いため、勤務ルールをどのようにシステムへ落とし込むかが使いやすさを左右します。
| 評価項目 | 口コミの傾向 | 導入時に見るポイント |
|---|---|---|
| 打刻 | 選択肢が多く使いやすい | 勤務場所に合う打刻方法を選べるか |
| 勤怠集計 | 手作業を減らしやすい | 自社の就業ルールを再現できるか |
| 初期設定 | 難しいと感じる声がある | 勤務ルールを事前に整理できているか |
| 管理画面 | 慣れが必要という声がある | 設定項目と影響範囲を管理できるか |
| 申請・修正 | 手間に感じる場合がある | 申請・承認フローが複雑になっていないか |
| 料金 | 試算しやすい | 機器や初期設定を含めた総コストを見る |
導入支援の現場で特に相性がよいと感じるのは、勤務区分が複数あり、残業・休暇・給与連携まで細かく管理したい企業です。反対に、就業ルールや現在の集計方法が整理されていない場合は、製品選定より先に現状を整理した方がスムーズに進みます。
キングオブタイムが評価されているポイント
ITreview、BOXIL、ITトレンドなどの公開レビューを見ると、評価されている内容は大きく4つに整理できます。
1.打刻方法が豊富で、勤務場所に合わせやすい
PC、スマートフォン、ICカードなどから勤務場所に応じた打刻方法を選べるため、本社だけでなく、店舗、工場、外出先など勤務環境が異なる企業でも運用を組み立てやすくなっています。
出退勤だけでなく、残業時間や有休残数などを画面上で確認できるため、従業員自身が現在の勤怠状況を把握しやすい点も評価されています。
拠点や職種ごとに働き方が異なる企業でも、全員を一つの打刻方法に合わせる必要がないことは、実際の運用では大きな利点です。
2.紙やExcelの集計作業を減らしやすい
紙のタイムカードやExcelで勤怠を管理していると、月末に転記、残業計算、打刻漏れの確認、申請内容との突き合わせが集中します。
キングオブタイムでは打刻データをもとに勤怠時間を集計でき、打刻漏れや未承認申請も締め日前に確認できます。そのため、月末にゼロから集計するのではなく、例外や未処理の確認に業務を絞りやすくなります。
導入後の効果を見るときも、集計機能そのものより、これまで毎月発生していた転記や手計算がどこまで減ったかを見ると、業務改善の成果を判断しやすくなります。
3.フレックス・シフト・夜勤など複数の勤務制度に対応しやすい
フレックスタイム制、変形労働時間制、シフト勤務、夜勤など、異なる勤務ルールを雇用区分ごとに設定できます。
たとえば、本社は固定時間制、営業部門はフレックス、店舗はシフト勤務といった企業でも、一つの環境で管理できます。締め日や所定労働時間が部署ごとに異なる場合にも対応しやすい設計です。
勤務制度が複数ある企業ほど、制度ごとの集計を一つのシステムへ集約できるメリットを感じやすいでしょう。
4.料金体系がシンプルで試算しやすい
利用人数をもとに月額料金を計算できるため、企業規模に応じた費用を見積もりやすい料金体系です。
人事労務、給与、データ分析などのシリーズも同じ利用料金内で利用できるため、利用する機能が増えるたびに個別の基本料金が積み上がる仕組みではありません。
勤怠管理だけでなく、周辺業務まで段階的にシステム化したい企業にとっては、将来の利用範囲も含めて費用を見通しやすい点がメリットです。
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【導入支援の現場から見るポイント】 ここまでの4点は、キングオブタイムの強みとして実感しやすい部分です。ただ、同じ機能を使っても、設定や運用方法によって導入後の業務量には差が出ます。 特に確認したいのは、現在の勤務ルールを正しく設定できるか、月次処理で手修正が残らないかという2点です。導入支援の現場でも、機能そのものより、勤務ルールの整理や初期設定の進め方によって使いやすさが大きく変わります。 |
口コミから見える導入時の注意点
一方、公開レビューで不満が出やすいのは、主に初期設定、管理画面、申請・修正、スマートフォンや認証機器の操作です。ここでは、導入前に把握しておきたい内容として整理します。
1.初期設定に時間がかかることがある
キングオブタイムでは、勤務形態、締め日、休憩、残業、休暇などを組み合わせて設定します。勤務ルールが複雑な企業ほど、導入時に確認する項目も増えます。
設定画面の操作だけでなく、自社では残業をどの区分で集計するのか、休憩時間をどう扱うのかといった社内ルールの確認も必要です。就業規則と現場の運用にずれがある企業では、この整理に時間がかかることがあります。
初期設定プリセットや設定ガイドは用意されていますが、自社独自の勤務ルールまで自動で判断してくれるわけではありません。
2.管理画面の項目や用語に慣れが必要
管理者向け画面には多くの設定項目があり、設定箇所や他項目への影響を把握するまでに時間がかかる場合があります。
特に、導入した担当者だけが設定内容を理解している状態には注意が必要です。法改正や社内制度の変更、担当者の異動が発生すると、設定理由が分からず変更に時間を要することがあります。
導入時から設定内容だけでなく、設定した理由や変更履歴まで残しておくと、運用開始後の管理がしやすくなります。
3.申請・修正の操作を煩雑に感じる場合がある
打刻修正や休暇申請では、画面遷移や承認状況の確認を煩雑に感じるというレビューがあります。打刻漏れや修正が頻繁に発生する職場では、その分だけ管理者の確認件数も増えます。
実務では、製品の操作性と社内の申請ルールを分けて見ることが重要です。申請区分が多い、承認者が多段階になっている、締切ルールが複雑といった運用が、処理を重くしていることもあります。
4.スマートフォン・GPS・認証機器は実環境での確認が必要
スマートフォン打刻では位置情報や通信環境、認証機器では端末や設置場所によって使用感が変わります。
機能一覧で対応可否を見るだけでなく、実際に利用する場所と端末で試しておくと安心です。正常に打刻できるかに加えて、打刻漏れや二重打刻が発生した場合の修正方法まで確認しておくと、本稼働後の運用を具体的にイメージできます。
キングオブタイムは本当に使いづらい?4つの原因から検証
ここまで見てきた注意点は、すべて同じ方法で解決できるわけではありません。導入・設定支援の現場では、使いにくさの原因を製品仕様、システム設定、社内運用、管理体制の4つに分けて確認します。
設定変更で改善できるものと、製品そのものの仕様として受け入れる必要があるものを切り分けるためです。
1.製品仕様の問題
必要な操作や帳票が製品仕様上実現できないケースです。
この場合は、設定を変更しても根本的には解決しません。代替運用で対応できる範囲か、日常業務に大きな負担が残るかを確認し、難しければ他製品も含めて選定を見直します。
2.システム設定の問題
残業時間が給与計算と合わない、毎月同じ箇所を手修正しているといった場合は、設定に原因がある可能性があります。
所定時間、丸め、休憩、残業区分などが、就業規則や給与計算側のルールと一致しているかを確認します。本来自動化できる処理を毎月修正している場合は、設定を見直す余地があります。
3.社内運用の問題
申請漏れや承認遅れが多い場合は、システムより社内ルールがボトルネックになっていることがあります。
申請項目が多すぎないか、承認者が適切か、締め日直前に処理が集中していないかなど、実際の業務フローを確認します。現場が継続できる手順になっているかという視点が重要です。
4.管理体制の問題
導入担当者しか設定内容を把握していない状態も、長期運用ではリスクになります。
勤怠ルールは、法改正や人事制度の変更、組織変更などによって見直しが必要です。複数の管理者が設定方針を把握し、設定資料や変更履歴を残しておくことで、担当者が変わっても運用を継続しやすくなります。
実際には、設定と社内運用、運用と管理体制など複数の問題が重なっているケースもあります。使いにくさを感じた場合は、すぐに製品を入れ替えるのではなく、どこに原因があるかを整理してから判断することをおすすめします。
キングオブタイムの基本情報・料金・主な機能
評判の背景を押さえたうえで、導入判断に必要な料金と基本機能も確認しておきましょう。キングオブタイムは、株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供するクラウド型の勤怠管理サービスです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供形態 | クラウド型 |
| 初期費用 | 0円。打刻機器や導入支援は別途費用 |
| 月額料金 | 利用人数1人につき300円(税別) |
| 無料体験 | 30日間。利用人数や機能の制限なし |
| 主な管理範囲 | 打刻、勤怠集計、申請・承認、休暇、シフト、アラート、給与データ出力 |
| 同料金で利用できるシリーズ | 勤怠管理、人事労務、給与、データ分析、年末調整機能 |
| サポート | オンラインヘルプ、チャット、メール、予約制の電話・オンラインサポートなど |
50人で利用する場合、月額料金は税別15,000円です。費用対効果を見る際は、月額料金だけでなく、打刻機器、初期設定、従業員説明などにかかる費用や工数も含めて確認します。
給与計算と連携する企業では、残業、深夜、休日、欠勤などの集計項目が給与側と一致するかも重要です。API連携やCSV出力ができても、集計ルールが合っていなければ給与計算前の手修正が残る可能性があります。
自社にキングオブタイムが合うか判断するポイント
口コミ評価だけでは、自社に合うかまでは判断できません。実際の導入可否は、従業員数よりも、勤務ルール、管理体制、給与連携の3点から見る方が判断しやすくなります。
1.勤務ルールの複雑さ
フレックス、変形労働、夜勤、シフトなど複数の勤務制度が混在する企業では、キングオブタイムの設定自由度を生かしやすいでしょう。
一方、全従業員の勤務時間がほぼ同じで、必要なのが打刻と月次集計だけであれば、利用する機能は限定されます。自社で必要な管理レベルに対して機能が過不足ないかを確認します。
2.設定と運用を継続して管理できるか
導入時には、就業ルールを整理し、設定した内容が正しいかテストできる担当者が必要です。
導入後も、人事制度や勤務ルールが変わった際の設定変更、変更後の結果確認、担当者交代時の引き継ぎが発生します。継続して管理できる体制まで含めて導入を設計することが重要です。
3.給与計算との連携要件
勤怠データを給与計算へ連携する企業では、連携の可否だけでなく、何の項目をどの形式で渡すかまで確認します。
現在、給与計算前に毎月同じ修正をしているのであれば、その修正理由を先に整理しておくと、勤怠側の設定で解消できるものと給与側で処理すべきものを分けやすくなります。
30日間の無料体験で確認したい5つのステップ
無料体験では、画面を一通り触るだけでなく、本番に近い勤務パターンを登録して月次処理まで試すことをおすすめします。
Step1.現行ルールと集計結果を整理する
就業規則、給与規程、現在の勤怠表を照合し、紙やExcelで行っている手修正の理由まで確認します。
Step2.実際の端末と場所で打刻する
本社、店舗、工場、外出先など実際に利用する場所で試し、打刻漏れや二重打刻が起きた場合の修正方法も確認します。
Step3.勤務区分ごとにテストする
日勤、夜勤、フレックス、休暇、残業など自社で発生する勤務パターンを登録します。夜勤がある場合は、日付をまたぐ勤務や深夜時間の集計も確認します。
Step4.申請から給与データ出力まで一連の流れを試す
打刻修正、残業、休暇の申請・承認を行い、月次締め後のデータを現在の給与計算結果と照合します。
Step5.導入後の運用担当と変更手順を決める
設定変更、集計結果の確認、従業員からの問い合わせ対応を誰が担うか決め、別の管理者でも設定内容を把握できる状態を作ります。
夜勤や勤務区分が多い企業では、一部の部署でテストしてから対象を広げる方法も有効です。
無料体験で見るべきなのは操作感だけではありません
導入支援では、自社の勤怠業務をキングオブタイムへ置き換えた際に、どこまで手作業を減らせるかを確認します。打刻から月次締め、給与データ出力まで一連の業務を通して試すことで、導入後のギャップを減らせます。
キングオブタイムが合わない場合は他製品も比較する
無料体験の結果、必要な操作が製品仕様上できない場合や、求める機能に対して設定・管理の負担が大きい場合は、他の勤怠管理システムも比較します。
選択肢の一つがジョブカン勤怠管理です。必要な機能を選んで利用したい企業では比較候補になります。
フォスターリンクではキングオブタイムとジョブカンの両製品を取り扱っています。比較するときは、機能表の項目数だけでなく、同じ勤務パターンを両製品へ登録し、打刻、申請、承認、締め、給与データ出力までを同じ条件で確認します。
製品の優劣ではなく、自社の勤務ルールを無理なく再現し、導入後も管理を続けられるかで判断することが大切です。
キングオブタイムの導入判断で押さえておきたいこと
キングオブタイムは、打刻方法の多さ、勤怠集計、複数の勤務制度への対応力が評価されている一方、初期設定や管理画面、申請・修正では使いにくさを感じるケースがあります。
導入判断では、その使いにくさが製品仕様によるものか、設定や社内運用で改善できるものかを分けて考えることが重要です。
自社の勤務ルールを再現できるか、給与計算までスムーズにつながるか、導入後も設定を管理できるか。この3点を無料体験で確認できれば、口コミの評価だけに左右されず、自社に合うかを判断しやすくなります。
フォスターリンクでは、キングオブタイムの適合性を無料で確認できる診断ツールをご用意しています。自社の勤務制度で問題なく運用できるか判断しづらい場合は、勤務ルールや現在の管理状況を整理する際にご活用ください。
無料診断で、キングオブタイムが自社に合うかチェック
勤務制度や現在の勤怠管理についていくつかの質問に答えるだけで、キングオブタイムとの適合度を無料で確認できます。
導入前の情報整理や、他製品と比較すべきか判断する際にもご活用ください。
キングオブタイムに関するよくある質問
勤怠データは何年間保存されますか?
公式FAQでは、データの保存期間は5年間です。5年を超えてデータを保管する必要がある企業は、定期的なデータ出力も検討しておきましょう。
日本語以外でも利用できますか?
英語、タイ語、中国語の繁体字、ベトナム語へ表示を切り替えられます。外国籍の従業員が利用する場合は、対象者にも実際に操作してもらい、表示や申請方法に問題がないか確認することをおすすめします。
利用人数が変わった場合、料金はどうなりますか?
料金は実際に利用した人数をもとに計算されます。代理店経由で契約する場合は条件が異なる可能性があるため、契約先へ確認してください。

