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3月 6, 2026
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勤怠と給与計算の負荷を下げる!原因と改善ポイント

勤怠管理・給与計算業務は正確性が求められ、法令順守といった要素も欠かすことができない重要な業務です。

しかし近年、働き方改革や、コロナ禍を発端としたリモートワークの普及などによる勤務形態の多様化が、ますます勤怠管理や給与計算業務を複雑にさせています。

人手不足に加えて、毎月の給与計算繁忙期に人事担当者の業務がひっ迫し、他にやるべき業務が回っていないという企業も多くあるでしょう。

本記事では、勤怠の締め業務から給与支給までのプロセスで発生する問題を整理し、原因チェックと改善ポイントをまとめます。

 

勤怠締め~給与計算業務の全体像

給与計算業務の全体像は、一般的に以下のような流れになります。

<締め前>

人事情報の最新化
異動情報、昇給、家族情報、振込先情報など、給与計算に必要な人事情報を最新化しておく

勤怠申請、承認、確定

打刻、休暇申請、上長による承認

<締め処理>

勤怠情報集計
出勤/欠勤/休暇日数、時間外労働、深夜労働など勤怠データを集計する


<支給まで>

給与計算 基本給、各種手当、控除項目などを計算して、支給額を算出、給与振込データ作成

<月末>

社会保険料納付 健康保険料・厚生年金保険料、介護保険料を納付


<翌月10日>

差引支給額計算 源泉所所得税、住民税等を納付

この流れの中で、「承認が遅い」「休暇や例外が多い、扱いが曖昧」など、なにかしらの問題がある状態だと、給与処理全体が非常にタイトなものになってしまいます。

 

勤怠・給与処理の負荷を高める原因チェック(14項目)

以下は、勤怠締め・給与計算業務に負荷がかかっている企業において頻出する、負荷を高めるポイントです。

改めて、大変な理由がどこにありそうなのか見直すことも大切です。

  1.  紙の申請書やメールなど、人事情報の収集手段がアナログだったり手間がかかったりしている
  2. 人事データが複数のファイルや場所に分散している
  3. 給与へ渡すマスタ(入退社・異動・手当変更)が締め前に反映されない
  4. 時短、テレワーク、多様なシフトなど 勤怠ルールが複雑
  5. 残業管理方法が複雑
  6. 休暇申請、管理が難しい 
  7. 打刻漏れや誤打刻の確認・修正作業に時間がかかる
  8. 勤怠データの承認までに時間がかかる
  9. 給与計算をexcelなどで行っていて時間がかかる
  10. 給与明細を紙で配布していて手間がかかる
  11. 締めスケジュールが現実に合っていない(締め〜支給が短すぎる等)
  12. 問い合わせが締め前後に集中して締め処理自体が滞る
  13. 法令対応が後手になってしまっている(社保適用拡大、育介法、休暇制度…)
  14. そもそも処理に対して人手が足りていない

4つのカテゴリで整理する解決策

解決策は、企業の状況などに応じて他にもさまざま考えられますが、以下はその一例です。 

① ルール/規程の整備(例外と判断を減らして迷いをなくす)

勤怠・給与の現場では、「例外が多い」「判断が必要」「担当者しか分からない」といった問題が、業務の負荷をより高くしているケースが多く見受けられます。
ルールを整えることで、付加を減らせることも少なくありません。

1)勤怠ルールの例外を減らす・統一する

  • シフト種類を棚卸しして統一/廃止
  • テレワーク時の扱い(中抜け・休憩・所定労働時間)を明確化
  • 事業場ごとのローカルルールなどの棚卸し、見直しと統一化

→解決が見込める問題:4/5/11

 

2)残業・休日出勤の運用ルールを明文化(期限・例外・緊急時対応)

  • 「事前申請が原則/緊急時は事後◯日以内」
  • 申請と実績がズレた場合の扱い(差戻し/理由入力/上長確認)
  • 承認者不在時の代理承認ルール

→解決が見込める問題 :5/6/8/12

 

3)休暇制度の見直し、(取り扱い、法令対応など)

  • 半休/時間休/代休/振休の扱いを明確化
  • 計画年休や特別休暇の申請ルールを統一
  • 法令に則った制度整備

→解決が見込める問題 :6/8/12


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4)締めスケジュールの見直し(遅延時の扱い含む)

  • 打刻修正期限・承認期限・マスタ反映締切を明文化
  • 締め時刻を過ぎた申請は原則棄却(ルールを守ってもらう)
  • 遅延時は「翌月精算」などルール化の検討

→解決が見込める問題 :3/8/11/12

 

5)人事情報の申請プロセス・期限を一本化

  • メールや口頭依頼の禁止、申請様式と提出先、申請期日を統一
  • 不備時の差戻し基準やプロセスを明確化

→解決する問題:1/2/3/12


関連記事 ▶ ワークフローとは?導入の目的や、成功の秘訣を解説


 

6)問い合わせルール(窓口・対応期間・締め期の制御)を決める

  • 問い合わせ窓口の一本化
  • 対応日数の目途や、締め時期は時間を要する旨などを周知

→解決が見込める問題 :7/8/12

 

② 運用設計/プロセスの見直し

「締めの直前に様々な業務が集中してボトルネックとなる」状態は、プロセスの見直しや運用設計でかなり改善できます。

1)マスタ更新は“締め前に必ず反映”するプロセスに

  • 入退社・異動・手当変更などの申請~承認~マスタ反映までの手順を標準化
  • 締切の明確化

→解決が見込める問題 :1/2/3/11/12

 

2)正となる人事情報データを決める

  • 人事台帳/勤怠/給与に散在している人事データの二重管理をやめる
  • Excelの複製・個人管理ファイルを減らす

→解決が見込める問題 :2/3/9


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3)打刻修正のルールの見直し

  • ライン管理職と人事担当との役割分担の見直し
  • 人事は例外(長期未対応等)のみ対応

→解決が見込める問題 :7/8/12/14

 

4)承認フローをスムーズに

  • 承認期限の設定、リマインド、代理承認
  • 承認段数の削減(必要最小限へ)

→解決が見込める問題 :8/11/12

 

5)締め作業を月末一発から週次・日次へ

  • ライン管理職による週次での勤怠チェックの徹底
  • 月末は集計中心にして、例外処理を減らす

→解決が見込める問題 :7/8/11/12/14

 

6)標準作業書・チェックリスト・責任分担を整備

  • 給与計算の作業手順、チェックポイントの標準化
  • 誰がやっても同じ品質で回せる状態に
  • 二重チェック、最終承認など役割分担

→解決が見込める問題 :9/12/13/14

 

7)問い合わせを減らす運用(FAQ/テンプレ/差戻しの定型化)

  •  FAQやナレッジなどの共有 
  • 差戻し理由をテンプレート化
  • 締め前に、よくあるミス、勘違いなどを注意喚起

→解決が見込める問題 :1/6/7/12

 

③ システム導入(収集・承認・連携・自動化で“手作業”を消す)

上記のようなルールやプロセスを整えることができたら、次のステップとしてシステムを導入することによって手作業の工数を大幅に削減することが可能です。

ただし、システムを導入する=問題が解決する ということではありません。

 

1)勤怠管理システム(打刻/申請/承認/集計/アラート)

  • 打刻漏れアラート、残業上限アラート、承認催促、締め集計の自動化

→解決が見込める問題 :4/5/6/7/8/11/12



 

2)ワークフロー(入退社・異動・手当変更・住所/口座変更)電子化

  • 申請の入口を統一し、差戻し・承認ログも記録
  • 承認されたデータは人事情報として一元管理
  • 人事情報を従業員本人が登録
  • プロセスが一本化される

→解決が見込める問題 :1/2/3/12/14


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3)給与計算システム(Excel計算の廃止、法令対応アップデート)

  • 手計算や関数のミスなどの事故を減らす
  • 法令改正も対応しやすい

→解決が見込める問題 :9/13/14

 

4)人事マスタで一元管理し、勤怠システム・給与計算システムと連携

  • マスタ更新の漏れを減らす
  • システム連携によってデータの二重をなくす

→解決が見込める問題 :2/3/9/13


 

5)Web給与明細(人事管理システムの電子明細機能)

  • 配布・再発行・紛失対応の手間を削減

→解決が見込める問題 :10/14

 

6)問い合わせ対応 チャットボット導入

  • 自社の規定を学習したAIエージェントによるチャット回答

→解決が見込める問題 :6/7/12

 

④ アウトソーシング、BPOの活用

問題解決の理屈や方法は理解できても、そもそも対応する人員がいない、足りない、といった場合もあります。

近年、さまざまなアウトソーシング、BPOサービスが登場していますので、困っている問題に合わせて選択してみるのも一つの有効な手段です。

 

1)給与計算アウトソーシング(給与計算・明細発行・住民税・年末調整など)

  • 計算処理を外部に委託し、社内は判断・例外対応・従業員とのコミュニケーションに集中する

給与計算業務をアウトソースすることによって、給与担当の退職リスクに備えることもできます。

 →解決が見込める問題 :9/10/12/14 


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2)給与の周辺業務(勤怠管理や社保手続き)のアウトソーシング

  • 給与計算処理のアウトソースと合わせて、出退勤の時刻集計、締め処理サポート
  • 法令対応なども含め、社会保険等の実務を専門家へ委託

    近年、働き方改革などにより、関連法規を適切に把握・理解したうえで勤怠管理を処理する必要性がますます高まっています。
    また、社会保険制度や税制など、適宜対応しなければならない法改正も多くあり、そういったことに対処できる人材が確保できない場合にも有効です。

→解決が見込める問題 :7/8/11/13/14


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4)組織制度整備、運用設計、育成の支援(コンサルティング~プロジェクト実行)

  • 組織の課題把握から解決策立案、実行
  • 課題に合わせて人事戦略策定、人事制度整備、マネジメント人材育成、退職金制度整備など幅広い支援

→解決が見込める問題 :4/5/6/11/13


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5)人事労務周辺業務のアウトソーシング

  • 人事マスター運用、組織変更、異動対応
  • 法改正対応
  • 一次窓口

→解決が見込める問題 :3/12/13/14

 


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改善を進める上での注意点 

これまで述べてきたように、発生している問題の解決策は、複数考えられる場合もあります。注意したいのは「システムを導入すれば解決する」「アウトソーシングしさえすれば解決する」といった考え方です。

システムやアウトソーシングはあくまでも「手段」です。その「手段」を使って行う業務の「ルール、規則」や「プロセス、フロー」が適切なものになっていない限り、システムやアウトソーシングの効果はあまり見込めません。場合によっては、導入することによって二重の手間が発生したり、余計なプロセスが増えてしまった、といったケースも少なくありません。

まずはルールや規則、業務プロセスやフローを整備、見直した上で、システムやアウトソーシングを検討することが大切です。

 

まとめ:まずは原因を紐解いてみる

勤怠・給与計算業務は、正確性や、法令順守といった要素を欠くこともあってはならない重要な業務です。 さらに毎月発生する業務であり、その高い負荷は見過ごせるものではありません。
負荷が高い状態を放置すると、給与担当の離職リスクにもつながります。
 
同時に、本来時間や手間を割くべき人事企画や育成に手が回らなくなっている、という問題の原因であるともいえます。
 
問題をよく見極め、原因を紐解いてみましょう。丁寧にひも解くことによって、行うべき対策が見えてきます。
すべての解決策を同時に実行することは難しいかもしれませんが、できるところからまずは取り組むことが重要です。
 
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