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360度評価 運用ポイント4項目

アイキャッチ_360度運用ポイント4項目

 

海外企業と比較すると、日本企業では360度評価の導入がなかなか進まないといわれています。360度評価(360度サーベイ)は、別名で多面評価とも呼ばれる人事評価の手法です。360度評価の導入に成功した企業はいくつかありますが、うまく運用できずに途中でやめてしまう企業も少なくありません。


今回は360度評価を導入後、運用する上でのポイントをご紹介します。

 

 

360度評価とは?

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360度評価は被評価者の同僚や部下、時には取引先の担当者など、異なる立場の人間が対象者を多面的に評価する手法です。複数人が評価することで、評価自体の公平性・信頼性・妥当性を増すことができます。
このような前提を踏まえ、運用にあたって最初に考えなければいけないのが、多面性を担保することです。企業によっては360度といいつつも評価者が2人や3人ということが往々にしてあります。より公正な評価を実施するためには、立場の異なる多くの人間を評価者として設定することが重要です。
また、360度評価は、多面評価などと呼ばれることがあり、実施する会社も対象者も、「人事評価」と捉えてしまうケースがあります。しかし、360度評価の本来の目的は、対象者に自己評価と他者からの評価に存在するズレを認識してもらい、本人の自発的な行動改善を促し、人材育成につなげることです。
360度評価の運用にあたって、まずは以上の2点を押さえておきましょう。

 

360度評価(サーベイ)のポイント

運用ポイントとして、以下4点をご紹介します。


1)評価者と被評価者に目的を理解してもらう

360度評価の導入で失敗してしまう大きな原因として、導入目的が理解されていないことが挙げられます。そのため、個人的な好き嫌いで評価をつける可能性があるでしょう。評価者・被評価者ともに「周囲の率直な評価を集めて本人の能力向上に役立てる人材育成ツール」であることを、伝える必要があります。


2)社員(回答者)の不安を取り除く

360度評価では、部下が上司を評価する場合もあります。そのため「上司に悪い評価をつけたら、人間関係が悪化するのではないか」という不安から、当たり障りのない評価をしてしまう可能性があります。そのため、回答者に対して「匿名性を保つ」ことを事前に説明し、不安を取り除くと良いでしょう。


3)具体的な改善ポイントが導き出せる項目設計をする

360度評価を実施する際、多くはシステムを導入することになるでしょう。その場合、通常は自社に合わせて項目をカスタマイズすることができますので、自社の人材育成に合わせた項目設計にすることを、おすすめします。
360度評価の結果から「自分はどこを改善すれば良いのか?」という部分が的確に導き出せない場合、人材育成につなげることは難しいといえます。そのため、項目設計の段階で、「具体的に次に起こすべきアクション」が明確になるようにする必要があるのです。

 

4)フィードバックを充実させる

360度評価は、対象者にその結果をフィードバックし、行動改善計画を作成・実行するところまでが一連の流れになります。結果を本人に手渡すだけでは、本来の目的である人材育成や自己変革にはつながりません。
対象者が一般社員の場合、上司から部下へ結果をフィードバックする機会を持ち、今後の行動改善目標のたてかたについてアドバイスするとか、日常の業務を通じて行動改善実現に向けたフォローをすることが大切です。

 

360度評価(サーベイ)の導入にあたっての注意点

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360度評価はその注目度の高さから、導入する企業が増えてきていますが、「成功している企業があるから」「他社も導入しているから」と、目的が曖昧なまま導入を検討する企業も少なくありません。
360度評価の場合、単に「人材育成につなげたい」というだけでなく、「管理職のマネジメント能力を高める」「全社員の強みと課題を明確にする」など導入目的を明確にした上で、システム選定や運用体制に関して検討するようにしましょう。
また、新しい人材マネジメントの手法を取り入れるということは、全社的な取り組みになります。特に360度評価の場合は多くの社員に協力してもらう必要がありますので、実施目的を明確にした上で社員に周知し、導入することが望ましいでしょう。

 

 
360度評価 活用のコツは「本人の自己啓発や行動改善につなげる」という視点

360度評価は大企業で多く導入されています。360度評価を人材育成に活用するコツは、人事評価の材料にするのではなく、本人の自己啓発や行動改善につなげるという視点にあります。そのためには、360度評価実施後のフィードバック研修や中間面談など、運用全体の流れも計画しておく必要があります。

 

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