中川装身具工業株式会社様の導入事例

年功序列の社風を刷新し自律的な組織を目指す
 HR-Platform 人事評価を活用し、人事評価制度を効率的に運用

 

ご利用サービス:人材管理、人事評価、給与計算代行

 

 

中川装身具工業株式会社様は、ネックレス、イヤリングなどのアクセサリ―部材の企画製造販売などを手掛ける企業です。


同社では、長い歴史の中で『年功序列』など、日本的な人事制度が根付いており、若手社員から不満の声が挙がっていました。それらを解決すべく、人事評価制度を刷新する段階からフォスターリンクにご相談いただきました。併せて、『HR-Platform 人事評価』と『HR-Platform 給与計算代行』もご活用いただいています。


今回は、サービス導入のきっかけや、フォスターリンク社を選んだ理由、今後期待することについて、同社の代表取締役社長 中川様、参与 軽部様、執行役員管理本部長 今井様、そして経理部長 岩下様にお話をお聞きしました。

 

※以下、敬称略

 

自律的に働き、一人ひとりが『自己実現』できる職場を目指す

 

Q:最初に、貴社の業務内容について教えてください。

 

中川:当社は主に、アククセサリーやジュエリーのチェーン・パーツなど、部材の企画製造販売をしている会社です。他にも、ブランドのOEM商品の生産や、ライセンス事業など幅広いビジネスを国内外で展開しています。

 

 

Q:組織の運営や、人材マネジメントを実行するにあたり、大切にされている考え方はございますか? また、組織運営のビジョンについてもお聞かせください。

 

中川:当社は、社是に3つの言葉を掲げています。

 

  創造:新しい製品、技術、サービス、顧客の創造を目指します。
  和 :社内のみならず、社会とも調和のとれた和を大事にする会社を目指します。
  誠実:顧客はもちろん、社会に対して誠実な仕事を目指します。

 

このワードは、創立者の中川繁が考案したもので、70年以上大切にしてきた考え方です。変化の激しい時代、特にこの『創造』は非常に重要な意味を持っています。ファッション業界は流行もあり、私たちには常にお客様のニーズに合うものを世の中に提供し続ける役割があります。
そのためにも、当社の社員には自律的に働いてほしいと思います。そして、仕事を通して一人でも多くの社員が自己実現できる、そんな組織にしていきたいと考えています。

 

給与計算代行の導入で『属人化』を解消 公明正大な給与計算方法に

 

Q:まず、HR-Platform 給与計算代行について教えてください。そもそも、なぜ給与計算をアウトソーシングしようと思われたのでしょうか?

 

今井:当社はパートを含めると360名ほど従業員がいます。その給与計算業務は、これまで属人化状態で、一定のスタッフに限られていました。
そのため、担当者が休んでしまうと給与計算業務自体が滞ってしまうリスクがあり、給与計算の方法が見える化されていないため、多岐に渡る情報が正しく反映されているか、第三者が検証することができませんでした。
給与計算担当者を増やすという選択肢もありましたが、『給料』という社員の個人情報を、安易に複数のメンバーで共有 できないという事情もありました。
そんなとき、フォスターリンクさんが給与計算代行もされていると聞き、お願いすることにしました。

 

 

Q:フォスターリンクへの依頼を決めた理由を教えてください。


今井:実は、2021年初頭から新たな人事評価制度の運用についてご相談していました。
そのなかで、フォスターリンクの方々の、一緒に課題を解決しようとしてくださる姿勢や、対応の柔軟性を感じていました。フォスターリンクさんにお任せすれば安心だと思い、依頼を決めました。
アウトソーシングする準備を進めていたとき、給与計算担当者が、長期休暇をとることになり、心配していたことが現実となりました。
その際も、給与計算代行の時期を早めてもらったり、これまでの給与計算方法で分からないことについても、一緒になってどうすれば良いか考えてくれたりと、フォスターリンクさんには大変ご尽力いただきました。
そして、何とかその月の給与支給を乗り切ることができたんです。
当社の『わがまま』を、たくさん聞いてもらいましたね。

 

Q:実際にHR-Platform 給与計算代行をご利用いただいて、どのような効果を実感していらっしゃいますか?

 

軽部:給与計算代行自体は、まだ始まったばかりです。ただ、その準備段階から大きな気づきを得ました。
フォスターリンクさんに客観的な視点で当社の給与計算方法を見ていただいたところ、給与計算の考え方が間違っていたところや、担当者の感覚に頼っていた部分がかなり明らかになりました。
それらを一つひとつ改善していくことで、今後は、公明正大で公平な計算方法に移行できるでしょう。

 

 

岩下:社員からの給与に関する質問にも、規程・手続などの根拠を示して説明できていないことがありました。
今後は、統一的な見解で「会社として給与の計算方法は、こうです」「会社の見解はこうです」と社員に明示できるようになります。

 

 

中川:今までの経理や総務は、まさにブラックボックスでしたね。そこが見える化されたことは、非常に大きな意味を持つと思います。

 

Q:給与計算代行を利用する、運用面でのメリットはありますか?

 

中川:これまでのように、給与計算に1人がフルに関わることはなくなると思います。その時間を、今後はもっと人事の業務にシフトできればと思っています。
例えば、当社では女性社員が多いので、女性登用の取り組みに人的リソースを割けるのではと期待しています。
また、社員教育にも注力し、それぞれのレベルに応じた、体系的な教育体制を作っていきたいと思っています。
それで、組織全体の底上げをしたいですね。

 

オーダーメイドのシステム構築で、組織に合った評価制度を実現 自律的な組織へ

 

Q:HR-Platform 人事評価をご利用いただいています。まず、人事評価のシステムを導入しようと思われたきっかけについて教えてください。

 

中川:当社は、会社設立から70年以上の歴史のある会社です。
それもあって年功序列 など、日本的な人事制度が、かなり根強く残っていました。
例えば年功序列の場合、頑張った人もそうでない人も、一律に定期昇給があります。
それについて、一部の若手社員からは「この会社では、先が見えにくい」という声が挙がるようになっていたんです。人事評価が可視化できていなかったので、どれだけのことをすれば評価につながって、それがどう給与に反映されるのかも見えていませんでした。
それまでも、人事評価がゼロだった訳ではなく『賞与』は上司が部下を査定して決めていました。
ただ、ものさしとなるような社内統一の評価基準がなかったので、部門長によってかなりの評価に対する温度差がありました。
給与計算と同様に、評価も属人化していたんですね。
私は2年前に事業承継しましたが、正直それまでの人事評価のスタイルは限界だと思っていました。
だから、リセットして、新たな形に作り替えたいと思ったんです。
具体的に言うと、賞与だけではなく、昇給や昇格にも反映させる一年を通した人事考課制度への刷新です。さらに、上司と部下が一緒に目標を設定し、それに基づいて評価を決める目標成果管理制度の導入も進めました。

 

岩下:それまでの賞与の評価は、Excelで作成したデータを紙ベースで管理するという煩雑なものでした。そのため、新たな人事評価はシステムを使って管理するという方向性で検討していました。
人事評価制度を刷新するにあたり、社会保険労務士さんに相談していましたが、運用面のプロとしてフォスターリンクさんにもご相談しました。それが、1年ほど前のことです。

 

Q:フォスターリンクのシステムに決めていただいた理由を教えてください。

 

岩下:実は、人事労務関係のシステムについては、他にも情報を集めたり、展示会に参加したりしていました。
しかし、他のサービスはあらかじめ枠組みが決まっていて、そのパッケージにこちらの人事評価制度を合わせる必要があるものがほとんどでした。
当社は、長い歴史があります。そのなかで培ってきた風土や考え方もあり、それを一気に既存のソフトに合わせて変更すると、社内で大きな混乱が起きるだろうと予測しました。
ところが、フォスターリンクさんは当社の人事評価制度に合わせてオーダーメイドでシステム構築してくれた上、価格帯もゼロから構築するよりもはるかに安価で請け負ってくださいました。
また、人事評価について「どう評価したらいいか」というところも含めて、相談できたという部分も大きかったですね。

 

Q:HR-Platform 人事評価のご利用はスタートしたばかりです。既に効果を感じられていることや、今後期待されることについて教えてください。

 

岩下:これまでは、評価をExcelや紙ベースで管理していたため、過去の評価の効率的な蓄積ができていませんでした。
しかし、今後はシステム上でそれを確認できるようになります。
データの蓄積ができるということは、それを分析することによって、人による評価のばらつきを抑えられるということです。これまで難しかった『相対評価』も、より進めやすくなるのではと期待しています。
また、今後はこれまで課や部門ごとに設定していたアクションプランを個人まで落とし込んだ目標管理制度にしていきます。
目標が明確になり、評価基準がはっきりすることで、現場だけでなく、部長や支店長などマネジメント層の人事に関する意識の高まりも期待しているところです。

 

中川:これまでの評価制度は、上司から部下への一方通行でした。
しかし、今後はHR-Platform 人事評価上で上司と部下が一緒に目標設定をし、査定の際にはきちんと部下へフィードバックができるようになります。
それを繰り返すことで、これまでのように「上司に言われたから」ではなく、自主的に動くことができるようになることを期待しています。
実際に、今回の新たな人事評価制度について社員に丁寧に説明していく過程で、目に見えて社員のモチベーションが上がってきたように実感しています。
そして仕事を通して、従業員が自己実現できたり、日々に満足してくれたりするなら、本当に嬉しいことだと思いますね。それが徐々に浸透し、企業文化となれば、私の目指す自律的な組織の実現に繋がるのではないか、と期待しています。

 

 

 

 

<企業紹介>

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◎社名/中川装身具工業株式会社
◎事業内容/アクセサリー・ジュエリー用チェーン・パーツ販売、完成装身具・ライセンス事業、OEM・健康関連商品ほか
◎従業員数:338名(社員200名、パート138名)(3月末現在)
◎URL/https://www.nakagawa-tokyo.co.jp