オリックス生命保険株式会社様は、オリックスグループの一員として生命保険事業を展開しています。
 同社では、2021年より『HR-Platform 人事評価』『HR-Platform 360度評価』を導入いただいています。フォスターリンクでは、ご希望の納期に合わせた柔軟かつスピーディーな評価システム導入、360度評価の運用サポートなどをしています。
 
今回は、各システム導入のきっかけ、人事評価の流れに合わせての評価システムの導入、360度評価の結果をどのように活用されているか。また導入後の成果について、人事部人事企画チーム長の山田様、マネジャー小田様にお話を伺いました。

 

※以下、敬称略

 

 

人事制度の改定　「評価制度見直し」に柔軟かつスピーディー に対応

 

Q：最初に、貴社の業務内容について教えてください。

 

山田：当社は、オリックスグループの一員として生命保険事業を展開しています。終身保険、定期保険、収入保障保険、医療保険、引受基準緩和型保険など、幅広い商品を取り扱っております。従業員数はこの数年で2倍以上に増えており、現在2,242名（2022年9月末現在）です。

 

 

Q：2021年よりHR-Platform 人事評価をご利用いただいています。導入のきっかけについて、教えてください。

 

山田：当社は2021年4月に人事制度を改定しました。もともとの人事制度はオリックスグループ共通のものでした。しかし、会社の規模が急拡大したことや、グループ内企業であっても業種ごとの専門性が求められるようになってきたこともあり、画一的なものでは対応しきれなくなったのです。
 
改定前の人事制度は、ラインマネジメントを経験しなければ昇格ができない『単線型』でしたが、今回の改定では専門性を発揮できればマネジメントの職に就かずともキャリアアップが可能な『複線型』に切り替えています。オリックス生命独自の職種を新設し、職種定義や等級基準も策定しました。
 
人事制度の改定に伴い、人事評価制度の運営も見直しました。それまではオリックスグループ共通の評価システムを使用しており、新たな評価制度を運営するためのシステム改修が必要となりましたが、グループ共通の評価システムに当社事情だけで大幅に手を加えるのはスケールメリットも生かせず、また導入に要する期間としても難しいという結論に至りました。
とはいえ、評価システムなしでの制度運営は負荷の増大、事務ミスのリスクがあり、当社独自にでもシステムを導入できないかと考えていたときに、フォスターリンクさんに出会いました。

 

Q：フォスターリンクへの依頼を決めた理由を教えてください。

 

小田：当社独自の評価システム導入を検討している時点ですでに時間がなく、最初の1年は手作業で評価制度を運営することも覚悟していました。そんな時、人事部門の役員から紹介されたのがフォスターリンクさんでした。過去に仕事を依頼した際にフットワーク良く動いてくださったと聞き、今回も必要な時期に間に合う提案をいただけるのではないか…との期待から、ご相談しました。
 
当社の「こんなことがやりたい」という要望とHR-Platform 人事評価の既存機能などをすり合わせた結果、システムリリースのタイミングを年度途中で実施する中間振り返りと年度末の評価に分ける2段階対応であれば実施可能との提案をいただきました。
 
中間振り返りのタイミングで評価システムの利用を開始できれば、制度運営の負荷や事務ミスリスクを大幅に低減できる見込みであり大きな魅力でした。このスケジュール感で対応できる発注先は他に想定できなかったので、フォスターリンクさんに対応をお願いすることに決めました。

 

Q：具体的に、どのように活用されていらっしゃるのか教えてください。

 

山田：まず当社の人事評価の流れをご説明しますと、4月に組織のミッションを設定し、それに基づいて社員それぞれが個人の目標を立てます。そして、半年後の10月に年度途中での振り返りの自己評価を実施します。そのタイミングでは短期的な目標だけでなく、中長期的にどのようにキャリアを築いていきたいかについても上司と部下で話し合います。
 
年度末には同じように自己評価し、上司評価が実施されたのち全体調整を実施、評価が確定します。評価結果は6月初旬に社員本人にフィードバックされ、処遇決定に反映されるという仕組みです。
 
これら一連の流れをHR-Platform 人事評価上で実施しています。評価に使用される『評価シート』『中間キャリア面談シート』も、HR-Platformの評価シートを当社向けにカスタマイズしたものを使用しています。

 

Q：HR-Platformのサービスや運用面で、特にご満足いただいている点について教えてください。

 

小田：開発を打診したのが2021年の4月頃だったと思いますので、すでに制度改定のスタートには間に合っていませんでした。まずは10月の中間振り返りのタイミングで第1弾のシステムがリリースされました。ここで年度初めに目標設定した内容を評価システムに格納し、システムを利用しての制度運営に移行することができました。その後、年度末の評価に間に合うよう、自己評価から上司評価、全体調整までの作業フローに沿った機能を整備いただき、無事に第2弾のシステムがリリースされました。
 
納期的に難しいご相談だったにも関わらず、段階的な対応とする工夫とスピーディーな対応で間に合わせていただき、非常に感謝しております。必要とされる機能を必要なタイミングでご提供いただけたおかげで、当初覚悟していた手作業での対応に忙殺されるような状況なく制度を運営できています。
当社の新たな評価制度に対してHR-Platform 人事評価のどの機能をどうアレンジして実現するかよく相談に乗っていただき、色遣いやフォントの注文までできる限り柔軟に取り込んでいただけました。ご尽力のおかげで当社が評価システムに求めることを、期間内で実現できたと思います。
 
山田：導入時の対応だけでなく、その後の保守対応のスピーディーさにも驚いています。グループ共通システムを使っていた頃は、システム改修をするにしてもグループ会社間での調整が発生することが、ままありました。仕方の無いことではあるのですが、当社対応の優先度を上げることが叶わず対応に期間を要したり、時には必要な改修ができなかったり、ということもなかったわけではありません。
 
評価制度は、まだ改定したばかりなので細かな修正事項も出てくるのですが、フォスターリンクさんへの依頼では、開発担当の技術者の方やカスタマーサービス担当の方と直接やりとりができ、その都度素早く対応いただけています。「昨日頼んだ件が、もう直っている」といったような、ちょっとビックリな感じです。

 

独自の質問事項へのカスタマイズで「自分たちのやりたかった評価」が実現できた

 

Q：人事評価制度と同時に、HR-Platform 360度評価もご利用いただいています。まず、導入の目的について教えてください。

 

山田：今回の人事評価制度を運営していくにあたっては、管理職による部下のマネジメントが肝だと考えております。そのため、管理職のマネジメントが実際に機能しているのかを360度評価で測定しPDCAを回していこうと考え、導入を決めました。

 

Q：360度評価の、具体的な運用方法を教えてください。

 

山田：管理職およそ170名を対象に、年に1度、12月頃に実施しています。
 評価結果は、管理職社員の年度末の評価時の参考資料として活用します。結果を受けて改善が必要なことがあれば、上司から管理職社員本人にフィードバックします。

 

Ｑ：実際にHR-Platform 360度評価をご利用いただいて、どのような効果を実感していらっしゃいますか？

 

山田：実は、これまでも何度か他社提供の360度評価を利用してきました。しかし、定型の質問事項では、その結果をうまく活用することができませんでした。
 
フォスターリンクさんの360度評価にも定型の質問事項はあるのですが、今回は当社で用意した独自の質問事項にカスタマイズしていただきました。自社の評価制度に合わせた質問で実施し、評価し、フィードバックする。「自分たちのやりたかった評価」を実現できたことについてとても満足しています。
 
小田：他には、スケジュール立てから質問の設定、回答者へのログイン方法の通知、督促などのオペレーションもお任せしています。360度評価は年に１度短期間で実施するもので、社内にノウハウが蓄積しにくいため、それらをお任せできるのはありがたいですね。
 
今回評価システムを導入するにあたって、管理職社員の評価の際に、評価システム上でその社員の360度評価の結果を参照できる機能もお願いしました。評価シート内にあるボタンを押すと、360度評価の結果が簡単に見られるようになっています。評価の際の参考とするのに非常にスムーズに利用できています。

 

Q：最後に、今後フォスターリンクと一緒に取り組みたいと思われる課題があれば、教えてください。

 

山田：私たち人事企画チームにとっては、人事制度の設計や運営はもちろん、人事関連データの管理分析も大切な業務です。ただ、人事関連データは点在しがちで、それらをどう組み合わせ、どう有効活用していくかということに課題を感じています。
 
フォスターリンクさんは人事関連データ活用についてもノウハウをお持ちと思うので、今後、ぜひ相談させていただければと思っています。